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こんにちは! ぴえこと申します。
突然ですが、皆様は「アダルトチルドレン」という言葉をご存じですか?
アダルトチルドレン(Adult Children:AC)とは、子どもの頃の心的外傷体験によって、傷ついた状態で大人になった人のことをいいます。
――アダルトチルドレンとは?生きづらさの原因や種類、治し方を徹底解説! | 日本メディカル心理セラピー協会【JAAMP】より一部抜粋(2024年12月6日)
詳しい説明は別の機会に譲りますが、要は
子どもの頃の経験が原因で、現在も生きづらさを抱えている人々
のことです。
心的外傷、というと響きが固いですが、たとえばこんなことに悩んだり、傷ついたりしたことはありませんか?
- 勉強を教えてもらう際、親から「バカだ」「やる気がない」などと怒鳴られ傷ついた
- 親の自分に対するコミュニケーションの取り方が淡白すぎる
- 親が一人暮らしをしている家に無断でやってきて、応じないと怒る
以上は、これから紹介する書籍に紹介されていた「精神的に未熟な親」の例を、私がまとめたものです。
心当たりがある方、ぜひ読んでください!
あなたの「生きづらさ」の大元は、親子関係にあるのかもしれません。
『親といるとなぜか苦しい 「親という呪い」から自由になる方法』
著者紹介
本書プロフィール欄によれば、著者、リンジー・C・ギブソンさんは、民間の病院に勤務する臨床心理学者です。
病院以外の場でも、女性誌へのコラムの寄稿や、大学での講義など幅広くご活躍されています。
本書はアメリカでの発売以来、大ベスト&ロングセラーとなっており、26か国で翻訳出版されているのだそうです。
また、監訳者は岡田尊司さんという精神科医が務められています。
岡田さんも人々の生きづらさに日々向き合っておられ、『母という病』(ポプラ社)『愛着障害』(光文社新書)などといった書籍を出版していらっしゃいます。
概要
本書はタイトル通り、「親といるとなぜか苦しい」方々に向けた書籍です。
精神的に未熟な親の特徴や、
そうした親に育てられた子どもの特徴、
幼少期、周りに適応するために隠してしまった「真の自己」を回復させるための方法などが書かれています。
親側の課題が客観的に書かれているため、本書を読むことで心の重荷を解放させることができます。
なぜこの書籍を選んだか
私は昔からなんとなく親のことが苦手でした。
調べるうちに「毒親」や「アダルトチルドレン」という概念を知りましたが、どうにもしっくりこなくて……。
衣食住の不安もなかったし、大学にまで行かせてくれたし、なにより親は私のことを愛しているように見えたからです。
親が苦手、と思うことに罪悪感すら感じていました。
この本を手にとったのは、そんな時期でした。
「毒親」ではなく「精神的に未熟な親」
そして、本書の記述に、もうがっつり心を掴まれました。
それは
精神的に未熟な親
という表現です。
「毒親」というもっと強烈な表現がすっかり有名になってしまったが、その言葉の感情的な毒気が、親側の課題をむしろ見えにくくしてしまっている。
(中略)「精神的に未熟な親」という言い回しに、よくぞ言ってくれたと感じる方や何か気になるものを感じられる方は、おそらくご自分の中にわだかまっている問題に対する1つの答えを、本書にみいだされるに違いない。
――東洋経済新報社 リンジー・ギブソン『親といるとなぜか苦しい 「親という呪い」から自由になる方法』10ページ「監訳者のことば」から引用
そうなんです! 毒親ってほどじゃないんです!!
とうなずきまくりました。
この表現を知っただけでも、私は「親もただの人間なんだな」と思えるようになりました。
あなたの親はどのタイプ?
精神的に未熟な親には4つのタイプがあります。
- 感情的な親
- がむしゃらな親
- 受け身の親
- 拒む親
私の親はどうやらこの「がむしゃらな親」タイプのようでした。
タイプまでわかると、かなり「親」に対して客観的になれました。
本書には、自分の親がどのタイプか調べるためのチェックリストがあるので、ぜひやってみてください。
心に響いた箇所
私が心に響いた箇所は、「内在化タイプ」の特徴の記述です。
自分の問題を解決するために調べているあなたは、
おそらく私と同じ内在化タイプ
特にこちらの記述は、自分に当てはまりすぎてびっくりしました。
医者にすら気を遣う
ある日の治療で、精神的なネグレクトを受けながら育ってきたJさんが言った。
「いまだにうつ状態のままですみません」と。
彼女は、自分の抱えている悲しみのせいでわたしに迷惑をかけていると思っていた。
わたしが聞きたいのは「よくなりました」という報告だと彼女は信じて疑わなかった。
――東洋経済新報社 リンジー・ギブソン『親といるとなぜか苦しい 「親という呪い」から自由になる方法』155ページより
わたしもJさんと同じように、通院のたびに「いい報告をしなくては」と考えていました。
また、病気になる以前も、「恋人や友人には自分の感情を漏らしてはいけない」と考えていました。
本書によればその原因は、精神的に未熟な親が感情面でのサポートをしてくれなかったからだというのです。
苦しくても、精神的に未熟な親が助けてくれないことはわかっているので、そんな感情から距離を置くことを学ぶのだ。
――東洋経済新報社 リンジー・ギブソン『親といるとなぜか苦しい 「親という呪い」から自由になる方法』154、155ページより
自分の気持ちを認める
自分の気持ちを受け入れ、認めることで、生きづらい人生や人間関係から目覚めることができます。
その中で最も難しいと書かれているのが、「親の弱さを認める」ことです。
親は自分よりも賢明で、いろいろなことを知っている――そんな間違ったファンタジーから目を覚ますのは、おそらくいちばん難しい。
子どもが親の弱さを認めるのは切なく、恐ろしいことであるかもしれない。
――東洋経済新報社 リンジー・ギブソン『親といるとなぜか苦しい 「親という呪い」から自由になる方法』178ページより
親も1人の人間であり、過ちをおかすものなのです。
「親の役割を果たしてほしい」という期待を手放し、距離を置いて親を観察してみましょう。
この言葉が腑に落ちる瞬間がきっと訪れるはずです。
ぴえこ的感想
親との関係や、自分の生きづらさに悩む人は、必ず本書からヒントを得られると思います。
著者が臨床で出会った多くの患者のケースが記述されているからです。
「あ、これって 自分/自分の親 のことかも」と思えるケースが1例はあるはずです。
私は本書を読んで本当によかったと思っています。
本書を通じて、
「親も私も不完全である」と認識できるようになりました。
親も自分も、完璧じゃない
特に私は、「親はいつも正しい」という幻想を抱いていました。
親の方が頭がいいのだから、私の意見は間違っている、という幻想です。
しかし、「常に親の方が正しい」なんて、ありえないということに気づけました。
これまではついつい自分の不完全さに目を向けがちでしたが、自分が完璧でないように、親もまた完璧ではないのです。
そして、自分の生きづらさを解消するため、色々と勉強している自分のことを誇らしく思えるようになりました。
本書で紹介されている方法を実践するのはすぐには難しいけれど
読むだけで意識が変わって少し楽になります
こんな人におすすめ
親との関係に悩んでいるけど、親は普通だったと感じている人には必ずオススメしたいです。
親はただ、子どもとの接し方について未熟な部分があっただけかもしれません。
それを知ることができるだけでも、救われる方は多いと思います。
また、「原因不明の生きづらさ」を感じている人にもおすすめです。
本書を通読することで、生きづらさの原因を見つけられるかもしれないからです。
分量がしっかりある本なので、ある程度元気な時にぜひ読んでみてください。
まとめ
『親といるとなぜか苦しい 「親という呪い」から自由になる方法』は、親に複雑な気持ちを抱いている人、生きづらさを感じている人におすすめの書籍です。
私は本書を読んで、本当によかったと思っています。
少しでも気になった方は、ぜひ読んでみてください!
以上、ぴえこでした。
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