『Chatter』循環するネガティブな思考と感情にのまれるな

☆☆☆調子がいいときに

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ぴえこ
ぴえこ

こんにちは!

サプライズが苦手なぴえこです

なぜサプライズが苦手か。

それは、サプライズされると悟った瞬間、頭の中にいろいろな考えが巡るからです。

「うまく盛り上げないと……、盛り下がったらどうしよう……」

「お店の方にまで協力していただいているみたいだし……」

「変な反応して、友達に嫌われちゃったら嫌だな」

こんな私のように、気づいたらネガティブ思考にがんじがらめになっている方に

おすすめの書籍があります!

Chatter

消費HPレベル
おすすめ度
こんな人におすすめ
  • ネガティブな独り言が止まらない人
  • 考えすぎて苦しい人
  • ここぞという場面で、否定的な想像をしてしまう人

著者紹介

本書は、著者イーサン・クロスさんにとって初の著書です。

本書のプロフィールによれば彼は

ミシガン大学とロス・スクール・ビジネスの受賞歴のある教授であり、

感情と自制研究所の所長をされているそうです。

ホワイトハウスでの政策議論にも参加歴があり、『ニューヨークタイムズ』など

様々な媒体で彼の研究が紹介されています。

UnsplashOmer Salomが撮影した写真

調べている中で、イーサン・クロスさんの公式HPを見つけました!

ETHAN KROSS | Author, Scientist & Teacher

本記事執筆時(2024年12月5日)現在、

新しく出版される書籍の予約を受け付けているようでした。

ぴえこ
ぴえこ

日本でも出版されてほしい……!

概要

本書はネガティブな独り言を「Chatter(チャッター)」とし、

それに対応するヒントを心理学や神経科学など、様々な視点から提案してくれます。

「内なる声」と「チャッター」

誰もが脳内で、1人でおしゃべりをします。

本書では、これを「内なる声」と呼び、「チャッター」とはわけています。

例えばスポーツで、演奏で、あるいはスピーチで、

「失敗したらどうしよう」などと考え始め、次第に否定的な妄想がとまらなくなる。

これは典型的な「チャッター」といえるでしょう。

一方で、例えば友達と喧嘩した時、

「もう一度話し合いをしてみよう」

など、事態を前に進めるような思考ができれば、

それは「内なる声」ととってよいでしょう。

チャッターを制御することで、内なる声による冷静な判断ができるようになるのです。

チャッターの影響

本書ではチャッターは以下の物事に影響を与えるといいます。

  • 脳の神経容量を独り占めし、実行機能を消費する
    (例:愛する人と喧嘩をした後で本を読もうとしても、集中するのは難しい)
  • 社会的孤立の原因になる

    (人間は、嫌な経験について他人に話さずにいられないことを、ある実験が明らかにしている。
    しかし、愚痴ばかりの人に付き合い続けるのは難しい。
    以上から、「感情の抑制なき共有」は、やがて周りの人から孤立する原因となる)
  • ストレス反応を引き起こし、精神疾患のリスクとなりうる
    (実験の結果、想像するだけでも生理的ストレス反応を起こすことがあるとわかっている。)
  • 遺伝子の発現に影響を及ぼす
    (私たちの細胞は、経験の有無にかかわらず、慢性的な「脅威」を感じると炎症遺伝子を発言する。これは短期的には自分を守るためだが、これが長期化すると害となる。)
ぴえこ
ぴえこ

……なんかめちゃくちゃ怖いんですけど!?

ご安心ください。

著者のイーサン・クロスさんも怖がっています。

ネガティブな内なる声が精神、人間関係、身体に及ぼす影響について学ぶと、どうにも落ち着かなくなる。

この研究に没頭した専門家として、私はしばしば、この調査が自分自身の人生と愛する者たちにどう当てはまるのかと考えずにはいられない。

――東洋経済新報社 イーサン・クロス 訳・鬼澤忍『Chatter 「頭の中のひとりごと」をコントロールし、最良の行動を導くための26の方法』97ページより

しかし、絶望する必要はありません。

本書にはチャッターをコントロールするためのヒントがたくさん詰まっています。

UnsplashNoah Buscherが撮影した写真

また、実際に「チャッター」に困っていた人たちが、

より良い人生を送れるようになった例も数多く記されています。

頭の中を流れていく言葉は私たちを崩壊させることもあるが、

有意義な成果へと導くこともある――私たちがそのコントロールの仕方を知っていれば。

――東洋経済新報社 イーサン・クロス 訳・鬼澤忍『Chatter 「頭の中のひとりごと」をコントロールし、最良の行動を導くための26の方法』97ページより

心に響いたキーワード

私が心に響いたキーワードは「距離を置いた自己対話」です。

チャッターの制御方法について数多く紹介している本書ですが、

「距離を置いた自己対話」はしんどいと思ったその瞬間、すぐに使えます。

距離を置いた自己対話

チャッターにとらわれると、どんどんと思考が狭くなって、自分に没入していきます。

そこで、意識的に距離をおくことが効果的なのだそう。

UnsplashMilada Vigerovaが撮影した写真

距離を置く方法として紹介されているものの一つに

「私」ではなく、「あなた」や「自分の名前」、「彼/彼女」という言葉を使う方法があります。

日本語だと主語が省略されやすいため、英語より使うのが難しいかもしれませんが、

それでも優れた方法だと感じました。

活用例

この方法に著者のイーサン(敬称略)が気が付いたのは、自身がパニック状態だった時です。

「イーサン、いったい何をしているんだ? どうかしてるぞ」

――東洋経済新報社 イーサン・クロス 訳・鬼澤忍『Chatter 「頭の中のひとりごと」をコントロールし、最良の行動を導くための26の方法』151ページより

と独りごちた瞬間に、客観的に自分の苦境を見ることができたんだそうです。

私たちなら、たとえばスピーチの前、

私は人前でうまく話せない、だめな人間だ

と感じてしまったとき、

〇〇(自分の名前)、あなたは何に絶望しているの?

と問いかけます

すると、間髪を入れずこう言いたくなります。

「本当にあなたは人前でうまく話せないの?

「緊張しているだけ、あなたは準備してきた、大丈夫」

「どうしても不安なら、もう一度原稿を見直し練習しよう

このように、突然自分の置かれている状態を、俯瞰で見られるようになるのです。

まるで、友達に話しかけているように。

UnsplashJoseph Pearsonが撮影した写真

辛い状態からすぐには逃れられないかもしれませんが、

次にどう行動するか、という思考が浮かびやすくなります。

SNSにも使える

私の場合は、SNSを見ているときに使っています。

ほかの人の投稿を見て、ネガティブな感情になってしまうことってどうしてもありますよね。

しかもSNSは、似た投稿が出てくる仕組みになっているので、どんどん考えが偏っていきます。

(いわゆるエコーチェンバー、フィルターバブルですね)

たとえば私はうつ病なので、他のうつ病患者さんの投稿をみて、

ぴえこ
ぴえこ

やっぱりうつっていろんな面で苦労するんだ……

どうしよう……

と不安になってしまうことがあります。

そんな時に

ぴえこ
ぴえこ

ぴえこ、なにが不安なの?

と問いかけると、

「起こってもないことを心配してもしょうがない」

と思えたり、

「私の場合は○○が課題になるだろうから、△△しようかな」

と考えられるようになりました。

最初はチャッターに気が付くこと自体が難しかったのですが、

これを繰り返していくうちにだんだんとセンサーが敏感になり、

ネガティブから抜け出す速度が速くなってきているなと感じます。

UnsplashBenjamin Daviesが撮影した写真

ぴえこ的感想

多くの研究や実験の結果、そして対処法が提示されるので、

読んでいるだけでなんとなく元気が出てきます。

こんなにたくさんの方法があれば

自分に合うものが1つは見つかりそう」と思えるからです。

実際、著者も

どの方法を組み合わせるのが自分にとって最適かは、

自分自身で見きわめなくてはならない。

――東洋経済新報社 イーサン・クロス 訳・鬼澤忍『Chatter 「頭の中のひとりごと」をコントロールし、最良の行動を導くための26の方法』299ページより

と述べています。

全部やろうとするのではなく、

「ヒントをもらおう」くらいの気軽さで挑むのがおすすめです。

こんな読み方もいいかも

ちょっと邪道ですが、現在進行形でチャッターに悩まされている方は、

巻末の「チャッターを制御するための26のツール」

から読まれてもいいかもしれません。

「これだったらできそう!」と思ったものから試してみて、

体力や気力があるときに本文をぱらぱら読んで

原理や理由を理解しようとしてみる。

UnsplashAnton Dariusが撮影した写真

しっかり分量がある本のため、苦しい時は通読するのが難しいと思いますので、

こういう読み方もありかな? と感じました。

まとめ

「Chatter」は、自分の内側でぐるぐると繰り返されるネガティブな思考に対して、

いかに対処していくか、そのヒントがたくさん詰まった本です。

考えすぎて苦しい人や、緊張しいの人におすすめです。

日常での辛い時間が、少しでも短くなりますように。

以上、ぴえこでした。

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